1_補装具:白杖(盲人用杖)

白杖は、使用する人の身長、歩行スタイル(持ち方、突き方、スピード、よく使う場所など)によって長さやグリップ、チップを選択します。初めて白杖を購入するかたや、今までの白杖に違和感のあるかたは歩行訓練士に相談して選ぶことをおすすめします。

それぞれの特徴を書き出しましたが、白杖使用者としての個人的な見解が含まれています。選択は専門家(歩行訓練士)のアドバイスを第一にお願いします。

●折りたたみ式杖の保管について

折りたたみ式の杖は折りたたんだままにすると、ゴムが伸びきってしまいます。できるだけ伸ばした状態で立てかけておくか、非常用にしまっておく場合にも、ゴムをひっかけずに袋などに入れて保管してください。

●折りたたみ式杖の扱いについて

折りたたみ杖を折りたたむときはグリップ部分とシャフト部分の真ん中をもって折りたたみ、伸ばすときには、グリップ部分をもって上に持ち上げてください。シャフトの接合部分に触れたまま操作すると指を挟む危険があります。

 

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1-1 白杖の種類と特徴

◆直杖

・路面の感触がわかりやすい。
・よく単独歩行をする人向け。

◆折りたたみ(携行用杖)

・外出先や乗り物の中ではコンパクトに折りたたんでバッグにしまえる。

◆身体支持併用(サポートケーン)

・体を支えるので、足腰の弱い人向け。
・折りたたみ式、スライド式、直杖の各種タイプがあるので、長さだけでなく、支える体重など条件によって選択した方が良い。

◆シンボルケーン

・主に同行援護を利用する人向け。
・旅行先で(浴場・ホテル内)
・非常用持ち出し袋に。

 

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1-2 白杖(シャフト部分)の材質と特徴

(材質・名称・特徴の順に記載)

◆カーボン製セガワケーン

・軽くて丈夫。 ・ステッキ専門店ならではの軽さと丈夫さを兼ね備えた白杖です。
・白杖だけでなく身体支持併用杖はパーツも豊富。

◆アラミド製マイケーンⅡ

・軽くて丈夫な杖ですが、縦割れすることがあります。キャップ付きをおすすめします。
・アラミド繊維は防弾チョッキなどにも使われるほど強力で耐熱性、寸法安定性に優れた特性を持つ高機能繊維です。
・KOSUGEのHPには他素材との耐衝撃性テストの動画があります。

◆ブラックカーボン製アドバンテージ

・軽くて丈夫。
・金属ではないので曲がったりしない定番の白杖です。
・アドバンテージはグラスファイバー成分を含むブラックカーボン製です。

◆グラスファイバー

・昨今のアラミドやカーボンに比べると少し重量がありますので、軽さを求めるかたには向きませんが、軽さよりも安定感を求める方には根強い人気の杖です。

◆そのほか

・アルミ製や木製など近年では取り扱いが減っていますが、一部のユーザーには根強い人気を保っています。

 

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1-3 グリップ(握り)の種類と特徴

(種類・特徴の順に記載)

◆ゴムグリップ

・従来多く使われてきたストレートな形状で、人通りの多い場所や職場など、狭い場所でよく使ういわゆる鉛筆持ちがメインの人向け。
・ゴムなのですべりにくく、手になじみやすいバランスをとりやすい。

◆カーボングリップ

・ストレートな形状で、軽量のグリップ。
・人通りの多い場所や職場など、狭い場所でよく使ういわゆる鉛筆持ちがメインの 人向け。
・つるつるしている感触。ゴムの匂いが気になる人はマイケーンにつけられます。

◆ゴルフグリップ

・ゴムグリップと並んで定番のグリップ。
・もともとゴルフのグリップなのでしっかり握りやすくなじみやすいのが特徴。
・スライドテクニック、タッチテクニック(点突き)どちらにもなじみ、鉛筆持ちでも違和感は少ない。

◆フィットグリップ(ストレート)

・KOSUGE独自グリップ。
・形状はゴルフグリップに似ているが、少し太め。
・軽い力で、握りやすさを研究された独自のグリップ。
・スライドテクニック、タッチテクニック(点突き)どちらにも向く。
・マイケーンにつけられます。

◆フィットグリップ(カーブ)

・KOSUGE独自グリップ。
・ストレートタイプのフィットグリップがカーブした形状で、新タイプのグリップ。
・軽い力で、握りやすさを研究された独自のグリップ。
・スライドテクニック、タッチテクニック(点突き)どちらにも向く。
・マイケーンにつけられます。

◆そのほか(グリップなど)

・木製や形状が特殊なものなど。
・ストレートなグリップ(スリムケーンで使われている)や細いグリップ(シャフトの太さは変わらない)などがある。

 

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1-4 チップ(石突)の種類と特徴

(税込・取り寄せ送料がかかる場合があります)
(種類・特徴・価格の順に記載)

◆スタンダード(ノーマル)

・白杖メーカーによって、形状に多少の違いがありますが、ストレートな形で路面の感触が伝わりやすい。
・路面の凹凸でつっかかりやすく、グレーチングや溝などにはまりやすい反面、はまっても楽にはずせる。
・セガワケーン・セガワスリム用 400円
・アドバンテージ用 1,000円

◆マシュマロチップ

・楕円のような球形のチップ。
・ノーマルのように路面の感触がわかりやすく、グレーチングにもはまりにくい。
・スライドにも点突にも適している。
・固定式 760円
・ローラー式 1,600円

◆ティアドロップ

・涙のような球形をしたチップ。
・ノーマルのように路面の感触がわかりやすく、グレーチングにもはまりにくい。
・スライドテクニック、タッチテクニック(点突き)にも適している。
・通常 1,610円
・アドバンテージ用 1,720円

◆パームチップ

・グレーチングなどに、はまりにくい形状で、ゴムがクッションとなって、路面の凹凸によるつっかかりが少ないため、人気のあるチップ。
・スライドに適している。
・グラスファイバーには不向き。
・3,300円

◆ローラーチップ

・チップが回転するので、左右にスライドして歩行する人向け。
・ストレートチップよりはつっかかりにくいが、側溝の蓋にははまることもある。
※セガワケーンとその他のケーンでは径と大きさが違います。
・アドバンテージ・マイケーンⅡ用 2,520円
・セガワケーンスリム用 730円

◆マッシュチップ

・きのこの傘のような形状。
・白杖本体のゴムの先端にひっかけるので、路面の凹凸にもゴムの弾力でひっかかりにくいチップ。
・チップの交換も自分でできます。
・2,600円

◆マイチップ

・マシュマロチップに似た形状のチップ。
・マイケーンⅡに標準装着です。
・ストレートではないので、グレーチングにははまりにくくストレスが少ない。
・1,400円

◆先ゴム

・サポートケーンに使用するチップ。
・体を支えるように接地面が平らになっています。
・杖によって径が違うので、お使いの杖にあった径のものを選択してください。
・消耗が早いので予備の購入はお早めに。
・「けい楽」用 470円
・アジャスタブル用 400円
・アンビュティック用 600円
・ソフトサポート用 420円

 

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